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慢性膵炎臨床診断基準2009

日本膵臓学会では「急性膵炎診療ガイドライン〈2010〉」を発刊しましたが、
「慢性膵炎臨床診断基準2009(案)」も9月12日まで意見を募集として発刊準備に入っています。
内容は以前にエントリーしたものと同じなのですが、Q&A形式ではなく、簡潔にまとめられたものがたたき台として公表されています。

慢性膵炎臨床診断基準2009(案)慢性膵炎臨床診断基準2009(案)

少し読みづらいかも知れませんが、まず、大きな特徴は、慢性膵炎臨床診断基準ー改訂案2009年8月によると、

慢性膵炎定義は以下のとおりです。

定義膵臓の内部に不規則な線維化,細胞浸潤,実質の脱落,肉芽組織などの慢性変化が生じ,進行すると膵外分泌内分泌機能の低下を伴う病態である. 膵内部の病理組織学的変化は, 基本的には膵臓全体に存在するが,病変の程度は不均一で,分布や進行性も様々である. これらの変化は,持続的な炎症やその遺残により生じ,多くは非可逆性である.

慢性膵炎では,腹痛や腹部圧痛などの臨床症状,膵内・外分泌機能不全による臨床症候を伴うものが典型的である. 臨床観察期間内では,無痛性あるいは無症候性の症例も存在し,このような例では,臨床診断基準をより厳密に適用すべきである. 慢性膵炎を,成因によってアルコール性と非アルコール性に分類する. 自己免疫膵炎閉塞膵炎は,治療により病態や病理所見が改善する事があり,可逆性である点より,現時点では膵の慢性炎症として別個に扱う.

分類:・アルコール慢性膵炎

   ・非アルコール慢性膵炎(特発性, 遺伝性, 家族性など)

注1. 自己免疫膵炎および閉塞膵炎は,現時点では膵の慢性炎症として別個に扱う.

慢性膵炎臨床診断基準ー改訂案2009年8月


 ① 特徴的な画像所見

 ② 特徴的な組織所見

 ③ 反復する上腹部痛発作

 ④ 血中または尿中膵酵素値の異常

 ⑤ 膵外分泌障害

 ⑥ 1日80g以上(純エタノール換算)の持続する飲酒歴

  a. ①または② の確診所見.

  b. ①または② の準確診所見と, ③ ④ ⑤のうち2項目以上.

慢性膵炎準確診:

  ①または② の準確診所見が認められる.

早期慢性膵炎:

  ③~⑥ のいずれか2項目以上と早期慢性膵炎の画像所見が認められる

慢性膵炎の診断項目

① 特徴的な画像所見、② 特徴的な組織所見

確診所見:以下のいずれかが認められる.

a. 膵管内の結石.

b. 膵全体に分布する複数ないしび漫性の石灰化.

c. ERCP像で,膵全体に見られる主膵管の不整な拡張と不均等に分布する不均一* 1かつ不規則* 2な分枝膵管の拡張.

d. ERCP像で,主膵管が膵石,蛋白栓などで閉塞または狭窄している時は, 乳頭側の主膵管と分枝膵管の不規則な拡張.

準確診所見:以下のいずれかが認められる.

a. MRCPにおいて,主膵管の不整な拡張と共に膵全体に不均一に分布する分枝膵管の不規則な拡張.

b. ERCP像において,膵全体に分布するび漫性の分枝膵管の不規則な拡張,主膵管のみの不整な拡張,蛋白栓のいずれか.

c. CTにおいて,主膵管の不規則なび漫性の拡張と共に膵辺縁が不規則な凹凸を示す膵の明らかな変形.

d. US(EUS)において,膵内の結石または蛋白栓と思われる高エコーまたは膵管の不整な拡張を伴う辺縁が不規則な凹凸を示す膵の明らかな変形.

確診所見: 膵実質の脱落と線維化が観察される. 膵線維化は主に小葉間に観察され,小葉結節状,いわゆる硬変様をなす.

準確診所見:膵実質が脱落し,線維化が小葉間または小葉間・小葉内に観察される.

以下のいずれかが認められる.

④ 血中または尿中膵酵素値の異常

a. 血中膵酵素* 3が連続して複数回にわたり正常範囲を超えて上昇あるいは正常下限未満に低下.

b. 尿中膵酵素が連続して複数回にわたり正常範囲を超えて上昇.

⑤ 膵外分泌障害

BT-PABA試験で明らかな低下* 4を複数回認める.


早期慢性膵炎の画像所見


a,b のいずれかが認められる.

a. 以下に示すEUS所見7項目のうち,(1)~(4)のいずれかを含む2項目以上が認められる.

(3) 点状高エコー(Hyperechoic foci; non-shadowing)

(4) 索状高エコー(Stranding)

(1) 蜂巣状分葉エコー(Lobularity, honeycombing type)

b. ERCP像で,3本以上の分枝膵管に不規則な拡張が認められる


今まで、膵炎に分類されていた自己免疫膵炎が、免疫疾患として研究治療することになり、一応、膵炎範疇から外れることになります。

また、EUSの発達によって微小な膵の異常を捕らえられ事ができるようになってきましたのです、早期慢性膵炎という分類を新たに設けてあります。

この確診・準確診・早期慢性膵炎・準確診と四つに分類されたことが、今回の大きな改定のひとつではないでしょうか。


[ 2009/08/30 02:37 ] 膵炎 慢性膵炎 | TB(0) | CM(0)
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