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膵仮性嚢胞 4

B.経乳頭的治療の適応は?

B-1.経乳頭的治療の適応は?

仮性嚢胞と主膵管の間に交通がある場合、仮性嚢胞の乳頭側主膵管に狭窄が存在する場合が経乳頭的治療の適応と考えられている。

経乳頭的ドレナージは仮性嚢胞と主膵管の交通が明らかな場合に考慮されます。
特に、結石等による慢性仮性嚢胞は良い適応であるとされています。
経乳頭的ドレナージの利点は膵液瘻を形成することがないこと、出血の危険がないことだとされています。

B-2.経乳頭的治療の手技は?

嚢胞内または膵管狭窄や嚢胞との交通部を越えた上流膵管内にドレナージカテーテルを留置する。
嚢胞に感染を伴う場合には経鼻膵管ドレナージカテーテルによる外瘻法を選択し、炎症消退後に内瘻法へ変更することが望ましい。


膵仮性嚢胞に対する経乳頭的ドレナージは、CT およびMRCP の情報を参考にして、ERCP の手技に準じて行います。
ドレナージ期間については、嚢胞内にドレナージカテーテルが留置できた場合には、嚢胞が消失する1 週間前後でカテーテル抜去可能であるが、膵管狭窄が残る症例では膵管ステント留置を追加する必要があります。
一方、長期間のステント留置は、膵管の形態的変化や膵実質に炎症性変化を起こすことが報告さ
れているため、嚢胞や膵管狭窄が改善されていれば、可能な限り早期にステントを抜去すべきだとされています。

B-3.経乳頭的治療の成績は?

経乳頭的ドレナージの手技上の成功率は69~100%、有効率は58~88%と比較的良好である。ただし、膵尾部の嚢胞では、膵頭・体部の仮性嚢胞と比較して有効性が低い。

慢性膵炎の膵仮性嚢胞に対する経乳頭的ドレナージの手技上の成功率は69~100%と比較的良好な成績が報告されています。
不成功となる原因としては、膵管内の多数の膵石、慢性膵炎による膵管の強い狭窄や屈曲などが
挙げられています。
経乳頭的ドレナージの有効率は58~88%と報告されいます。
経乳頭的治療が有効となる要因として、膵頭・体部の嚢胞では有効な症例が多いが、膵尾部ではドレナージ効果が乏しいことが多いとされています。
慢性膵炎の仮性嚢胞に対する経乳頭的治療の報告の多くは少数例での検討であり、今後さらに多数例の検討により、経乳頭的ドレナージの有効性がより明らかにされることが望まれます。

B-4.経乳頭的治療の偶発症は?

経乳頭的ドレナージの偶発症は0~15%と報告され、死亡例の報告はみられず、比較的安全な手技である。

膵仮性嚢胞に対する経乳頭的ドレナージの偶発症は0~15%と報告されています。
死亡例の報告はみられず、比較的安全に施行できるものと考えられています。
早期の偶発症としては、急性膵炎、前処置として施行した膵管口切開による出血、仮性嚢胞胆管瘻、嚢胞内感染などが報告されています。
急性膵炎は比較的軽症のものが多く、保存的治療により軽快し、膵管口切開による出血は止血術、仮性嚢胞胆管瘻は内視鏡的胆道ドレナージにより改善しています。
嚢胞内感染は内瘻化した症例や不成功例にみられ、外瘻法への変更や経皮的または経消化管的ドレナージ、手術療法など他の治療法が追加されていることが多いとされています。
後期偶発症としては、ステント閉塞による膿瘍形成、ステント留置部の膵管閉塞、ステントの迷入などが報告されています。

B-5.経乳頭的治療の予後は?

膵仮性嚢胞の再発率は0~12%と報告されており、主膵管狭窄や膵石に対する適切な治療が嚢胞の再発予防に有効である。

経乳頭的治療後における膵仮性嚢胞の再発率は0~12%と報告されています。
経乳頭的ドレナージにより改善した膵仮性嚢胞(26 例)の平均観察期間15 ヶ月での再発率は12%で、経消化管的治療例の再発率(18%)より低率であったと報告されていますが、その要因として主膵管のドレナージが良好になったことが挙げられています。
また、主膵管の狭窄や膵石に対する適切な治療が嚢胞の再発予防に有効であるとの報告もあります。
平均観察期間37 ヶ月において経乳頭的治療が有効となる要因の検討では、主膵管狭窄の存在、嚢胞が膵頭部に存在すること、嚢胞径が6cm 以上であること、および発生後6 ヶ月以内であることが良好な予後と関連すると報告されています。
慢性膵炎は大小の膵炎発作を繰り返し、しだいに膵線維化が進行して内外分泌が低下する非可逆性の難治性炎症性疾患です。
膵仮性嚢胞はその合併症の一つであるため、禁酒をはじめ基本的な治療を行うと同時に、長期にわたる注意深い経過観察が必要です。

[ 2009/06/18 19:31 ] 膵臓 いろいろ | TB(0) | CM(0)
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