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診療ガイドライン

診療ガイドライン(clinical practice guideline)は、「医療者と患者が特定の臨床状況で適切な決断を下せるよう支援する目的で、体系的な方法に則って作成された文書」です。(『Minds 診療ガイドライン作成の手引き 2007』 Minds診療ガイドライン選定部会 監修. 医学書院, 2007 )

200年程前には呪術であった医療も今や日進月歩の進化をとげ、日々新しい治療法や新しい薬ができています。
でもそれが本当に効果があるかどうかの判定は難しいものです。
また今まで経験的に使われていた治療法や薬が本当に効果があるのかも検証しなければいけません。

そのような場合にRCT(無作為化比較臨床試験)、大規模臨床研究といって多くの施設が参加して同じ病気の人を大勢集めて、ある治療法や薬(ここではA法とします)が効果があるかどうかを判定します。
この場合A法だけですとその効果が分かりませんから、今までの方法や薬(B法とします)または効果がないと分かっている薬(プラシーボ)をコントロール群として大体同じ人数集めて比較します。
このようなきちんと比較した試験を行って効果があると判定できたものが信用のおける治療法だということができます。

診療ガイドラインの考え方と活用(PDF)


ガイドラインができるには、新しい薬と今までの薬の2群に無作為に分け(いろいろな条件を知らないで自動的に振り分けること)、どちらが効果があるかを見る、あるいは同じように治療法を比較するというRCT(無作為化比較臨床試験)という試験を行います。
これをエビデンスといい、このエビデンスにのっとった治療法をEvidence based medicine (EBM) と言います。
こういったエビデンスを集めてそれぞれの治療法のガイドラインが作成されます。

ガイドラインはそれ自体古くから存在していますが、現在主流となっているのは、この「エビデンスに基づいたガイドライン」です。
今まで欧米では、こういったガイドラインに沿って標準的治療法が確立していましたが、日本では標準的治療法の普及が非常に遅れていて、医師個人個人の裁量で治療法が選択されていました。
理由のひとつは欧米の試験の結果をそのまま当てはめようとしても生活習慣、人種、認可された薬も量もすべて違うので日本人にうまく合わないことがあります。
日本人で大規模臨床試験を行えばいいのですが、日本ではこのような大規模臨床試験はほとんど行われたことがなく(これは日本の行政責任ですが)、日本独自のガイドラインが作れませんでした。

しかし、近年では各学会がガイドライン作りに尽力し多くの疾患でガイドラインが作成され、短期間のうちに見直し訂正作業も随時行われています。

ただし、診療ガイドラインを活用する際に注意すべきことは、ガイドラインはあくまでも標準的な指針で、すべての患者に画一的な診療を強制するものではないということです。

* きちんとしたエビデンスが出ているものは非常に少ないこと
* 新しい治療法はまだエビデンスが出ていないことが多いので、ガイドラインには入らないこと
* また日本人固有のデータではないものが多いこと
* 個人個人の病気や原因は違っていて、時にはその個人に合わせた固有の治療法が必要であること(オーダーメード医療)

などがあり、あくまでもガイドラインであって この通りでなくてはならないというものではありません。

ガイドラインでは治療法をグレードで分けています。

グレードA ・・・行うように強く勧められる。
グレードB ・・・行うように勧められる。
グレードC1 ・・・行ってもいいが十分な科学的根拠がない。
グレードC2 ・・・科学的根拠がないので勧められない。
グレードD ・・・行わないように勧められる。

つまりグレードDはやってはいけないことです。
そのほか記載のない治療法はたくさんありますが、記載そのものがないものは経験的に行われていて、臨床試験が行われていないということです。
この場合その治療が良いか悪いかは判断できません。

また、患者向けのガイドラインも作成する学会もでてきています。
一般向け診療ガイドラインとは、"病気や治療法について知りたい時の手助けになるように、医学的な情報や専門医の助言をまとめた文書です。一般の方向けに作成されていますので、やさしい言葉、図や絵を使って説明しています"(Minds)

診療ガイドラインは当事者であれば購入して自分の病気について知ることが一番でしょうが、東邦大学医学メディアセンター医療情報サービス Minds(マインズ)などで見ることが出来るものもあります。(ただし、改定前のもであったり、概要のみのものも多いです。)

[ 2009/04/16 13:12 ] 膵臓 いろいろ | TB(0) | CM(0)
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