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急性膵炎で入院

さて、急性膵炎で受診すると、始めは大きなくくりで急性腹症と診断されてバイタルサイン(脈拍・血圧・呼吸・体温など)を見ながらルート確保です。
突然の激痛はたいてい、穿孔、破裂、捻転、胆石、尿路結石、膵炎、腸間膜動脈血栓症などのことが多いらしいのです。
緊急外来はどこの病院でも忙しくショック状態に無い患者さんは若い医師に割り振られることが多いようですが、血液検査・CTの結果を待つ間に病態が急変することもあるので、静脈ルートの確保は太い針で行われます。

各検査の結果がまわってくれば膵炎であると診断されるのですが、入院かどうかの判断は、病院や医師によって幅があるようです。
時間内の受診や緊急でも専門医に見てもらえない場合には、入院が嫌でいくら帰るといっても上級医の判断がなければ帰せないと処置室に監禁された事もありました。

膵炎での入院が決まりますと、前に書いた重症度の判定が行われます。

重症だとICUへ一名様ご案内となります。確率は15%くらいだったかと思います。

めでたく、軽症・中等と判定されると一般病等へご案内です。

この時点で、腹痛(90%)、悪心・嘔吐(30~90%)、ショック(10~30%)、黄疸(10~25%)などの症状で気を失う方も多いようです。

入院初期は絶飲・絶食です。

膵臓の一番の特効薬は膵臓を頑張らせないことなのですから、飲み食いは厳禁です。
代わりにこれでもかというくらいの点滴が始まります。

急性期には脱水、電解質バランスの維持、ショックの是正のため、3000~4000ml/日の輸液が行われます。1本500mlとして6本から8本は入れられるのではないでしょうか。

急性膵炎では抗生剤の予防投与は必要ないのですが、合併症が危惧されるときは抗生剤も追加されます。また胃酸を押さえるため、ボルタレンなどの副作用の防止にH2ブロッカーなどを使う事も一般的なようです。
急性膵炎の診療ガイドラインによれば薬物療法は

鎮痛剤による疼痛対策(強く勧める)

精神的不安を除去するためにも、早期より十分な除痛が必要です。軽症から中等症では塩酸ブプレノルフィン(商品名レペタン)を初回投与0.3mg静注、続いて2.4mg/dayの持続静注が疼痛効果に優れているとされています。
また、ブスコパン 1A(20mg) 静注、ソセゴン  15~30mg 静注
    コントミン 40mg/日を持続点滴。
     自律神経遮断、膜安定化、活性酵素除去などの多彩な作用を有する。

 などが使われる場合もあります。


抗菌剤の予防的投与

重症例では強く勧めますが、軽症例では推奨されていません。
軽症と中等症では膵および膵周囲の感染症の発生頻度が低いので、抗菌剤の予防的投与は必要ありません。しかし、重症では腸内細菌による感染症の合併は死に至るので、膵移行性がよく広域スペクトラムを持つイミペネム(商品名チエナム)などの予防的投与が必要です。

重症例に対する蛋白分解酵素阻害剤の大量持続点滴療法

軽症、中等症では有用性は認められていませんが、重症例ではメシル酸ガベキサート(商品名FOY) 2400mg/dayの持続点滴静注を7日間、あるいは600-4000mg/dayを4-12日間投与で有効性が認められています。
しかし、実際に保険診療上の用量は600mg/dayまでである点が問題です。
メシル酸ナファモスタット(商品名フサン) 20mg/day、ウリナスタチン(商品名ミラクリット) 50000単位はメシル酸ガベキセート(商品名FOY)200mg/dayに匹敵します。

軽症・中等症では

FOY(1V=100mg)400mg/日を2分割投与または持続静注。
     FOYは血中半減期が約1分と短いので、持続投与が望ましい。初日のみ
     600mgまで使用可。主にトリプシンを抑制。
フサン(1V=10mg)10mgを5%ブドウ糖液500mlに溶解し、
     2時間以上かけて1日2回投与する。血中半減期は約10分で、トリプシ
     ン、ホスホリパーゼA2を抑制する。
ミラクリッド(1V=5万単位、10万単位)1回5万単位、1日1~3回
     2時間前後で点滴静注。トリプシン、エラスターゼ、リパーゼを抑制する。
     半減期は約40分と長い。
ニコリン(1V=250、500mg)500~1000mgを2回に分け
     て点滴静注。ホスホリパーゼA2を抑制する。FOYとの併用が推奨されている。

 これらを組み合わせて投与されるのですが、FOYとフサンの併用は保険診療上不可になっていますので、同時に使われることはありません。

軽症と中等症に対するヒスタミンH2受容体拮抗薬

H2受容体拮抗薬の直接的な有効性は認められていませんが、急性胃粘膜病変や消化管出血合併例では投与します。

軽症・中等ではこういった治療が一般的です。

ということで、勝手に入院生活編に続きます。



[ 2009/01/17 11:12 ] 膵炎 急性膵炎 | TB(0) | CM(0)
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