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慢性痛

4回連続で痛みに関するエントリーですが、慢性膵炎や膵臓癌で疼痛外来(麻酔科)、ペイン・クリニックへ通ってらっしゃる方も多いかと思います。

私の疼痛外来の主治医もそうなのですが、穏やかな医師が多いようです。
痛みでいらだっている患者を多く扱ってらっしゃるからでしょうか?

慢性疼痛とは、腰痛、偏頭痛、関節炎、癌などのために、日常生活に支障を来すような疼痛が、6カ月以上続いている状態である。と、されています。

疼痛(とうつう)とは、痛みをあらわす医学用語の一つで、物理的な刺激や疼痛物質(セロトニンやブラジキニン)による科学的な刺激を疼痛神経が感知し、大脳にある中心後回が痛みとして認識した結果と定義されています。

慢性疼痛をさらに区分すると以下のようになります。

1. 長期間にわたり侵害刺激が加わり続ける侵害受容性疼痛
   進行性のリウマチ性関節炎やがん末期の痛みなど

2. 疾患が治癒した後も持続している痛み
   急性痛から移行した痛み

3. 組織損傷の徴候がない自発性慢性痛

2004年の調査によると、日本人の慢性疼痛の保有率は約13.4%だそうです。ECの調査では成人人口の19%、高齢者では33%が慢性疼痛を有しているとでています。
上記のうち1は原因がわかっているので急性痛と同様な治療を基本に治療を行われるのですが、2、3のようなケースの患者の方が多く、慢性疼痛の研究や議論は主に2、3に当てはまる患者さんを対象に行われているようです。

膵炎の場合は慢性膵炎の難治性疼痛など、1に区分されています。

急性膵炎の場合は、消化液が漏れだして自己消化による炎症を起こす痛みが代表ですが、これは急性痛で急性膵炎(増悪)が治まれば痛みもひいていきます。

慢性膵炎膵臓癌ではご存知の通りアミラーゼ、リパーゼなどは膵の荒廃によってほとんど産出されなくなっていますが、膵臓は神経の入り組んだところにある事もあって、腫瘍や拡張にによってこれが刺激されると痛みます。また、狭窄した膵管の管圧が高くなって痛むという事もあるようです。

一昔前までは1の「器質性」か、2、3の場合は「心因性」と医療サイドでは分けられていたようですが、現在のペインクリニック学会では

持続性身体表現性疼痛障害の診断基準


A.持続性(すくなくとも6カ月の間、ほとんど毎日のように続いて)で
重度の不快な疼痛があり、
身体の部位はどこであってもよい.
痛みは生理的過程または身体的障害によって十分説明のつくものでなく、
つねに患者の最大の関心の的であること

B.主要な除外診断:
統合失調症(精神分裂病)とその関連疾患の存在下、
あるいは気分(感情)障害や身体化障害、
鑑別不能型身体表現性障害
および
心気障害の罹病期間中だけに起こっているものではないこと

慢性疼痛は、炎症などの肉体的な痛みの原因を除去しただけでは改善しない。
身体の痛み、心の痛み、社会的な痛み、霊的な痛みの4要素を頭に入れて治療しなければならない。
多職種(麻酔科医、ソーシャルワーカー、臨床心理士、精神科医ら)による総合的な治療の関与が必要である。
「慢性疼痛の治療には精神的なケアも含めた全人的な治療が必要」


とされています。

また、慢性痛サイクルと言う考え方も説かれており、薬物治療とともに痛みのセルフコントロール、慢性の痛みとどう向きあったらよいかという欧米流の対症法も試されるようになってきました。

慢性痛のセルフコントロール―自分でできる

「慢性痛」がわかる本―メイヨー・クリニック版


疼痛外来などでは、「慢性疼痛は、痛みそのものが病態であり、QOLやADLを高めることが目標です。」 と掲げてあります。

膵炎の場合は、下痢、吐き気、体重減少など痛みをとるだけで症状の多くが解決するわけではありませんが、QOL向上のためにペインクリニックを受けるのも一つの方法ではないでしょうか?

アルコールや油物を食べるためにペインクリニックへ行っても「・・・?・・・?」となるのがオチですから、念のため。(笑)


ちなみに、私の通ってるペインクリニックの対象となる疾患です。

全身:悪性腫瘍による疼痛、外傷後疼痛、術後痛、帯状疱疹
頭部:片頭痛、筋収縮性頭痛、後頭神経痛、その他の頭痛
顔面:三叉神経痛、舌咽神経痛、非定型顔面痛、その他の顔面痛
頸・肩・上肢:頸肩腕症候群、外傷性頸部症候群、五十肩
胸背部:肋間神経痛
腹部内臓:膵炎、胆管運動障害、腎尿管結石、慢性内臓痛
腰下肢:坐骨神経痛、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、いわゆる腰痛症
四肢:カウザルギー、幻肢痛、バージャー病、閉塞性動脈硬化症
麻痺:顔面神経麻痺(ベル麻痺、ハント症候群)、外傷性神経麻痺
その他:レイノー病、レイノー症候群、多汗症

コレを見るたび、あぁ、やっぱり膵炎って痛いんだと実感します。(笑)

[ 2008/10/23 16:42 ] 膵炎 慢性膵炎 | TB(0) | CM(4)
えーとえーと
これを読んでいる限りでは、ペインクリニックへは膵炎疑診でも疑診以下でも行ってもOKってこと?
原因はなんであれ、痛みは取り除いて貰わないとQOL下がってしまいますものね。
セロトニンが痛み物質なのだから、SSRIは痛みに効いて当然なのか
[ 2008/10/23 17:53 ] [ 編集 ]
OKだと思いますよ。そもそも、その慢性痛が膵炎疑診などによるものかもわかりませんからね。

半年以上、毎日耐え難い痛みがあるというのは、怪我や内臓疾患を知らせるためのサインじゃなくて、それ自体が病気と言っていいと思います。

食べたら痛いとか、運動すると痛いなら、内科や外科でしょうが、何もしなくても痛いというのは一度ペインクリニックを受診してみるのがいいんじゃないかなぁと思います。
[ 2008/10/23 18:23 ] [ 編集 ]
ペインクリニックって凄く敷居が高い感じがしますが頭痛とか五十肩とかでも受診してもいいんですね!

あ…でも病院によって違うのか(汗)
[ 2008/10/24 09:09 ] [ 編集 ]
私の通ってる病院の場合は、基本的に他科からの紹介です。

痛みには、体の異常を知らせるための痛みとただ痛いだけの痛みがあって、前者は必要な痛みですが、後者は不必要な痛みです。
この不必要な痛みを除去するのがペインクリニックです。だからまず痛みの原因を探って取り去っていいものかどうかの診断からはじまるようです。

診断の結果、不要な痛みであれば、リハビリや鍼治療等、多いのは、圧痛部局所 (トリガーポイント)筋膜内注射などをおこないます。
あゆさんのやった神経ブロックもよく行われる治療です。

五十肩の痛みなどで受診する方も結構多いので、そんなに敷居がたかいものでもないようですよ。
[ 2008/10/24 14:01 ] [ 編集 ]
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