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急性増悪

前のエントリーで機能性胃腸症と膵炎の相似について書きました。
機能性胃腸症は「みぞおちが痛い背中が痛い下痢嘔吐膨満感」と膵炎様症状が出ることが多いのですが、機能性胃腸症にはありない膵炎の症状に急性増悪があります。

慢性膵炎と診断されるきっかけは、ほとんど次の三つに絞られるのではないかと思います。

1.急性膵炎時の後遺症、あるいは、その後グズグズと慢性膵炎へ移行


 エビデンスに基づいた急性膵炎の診療ガイドラインのエントリーでも書きましたが、
 重症急性膵炎による、 膵のう胞、膵壊死などの後遺症で慢性膵炎に。
 初発の急性膵炎以後の生活管理が出来ずに急性膵炎の再発を繰り返し、慢性膵炎へ。

2.背中が痛いなどの理由で受診したら慢性膵炎だった。

 背中やお腹が痛くて受診したら慢性膵炎と診断された。
 糖尿病が発症して原因を調べたら慢性膵炎だった。などなど

3.先天性、家族性。あるいは人間ドックなどでたまたま発見された。



慢性膵炎には代償期・移行期・非代償期とあるわけですが、そうとうに進行して、
もはや、膵酵素をガンガン生産できない非代償期以外では急性増悪(ぞうあく)
というものがあります。

急性増悪(ぞうあく)とは、落ち着いていた病状が急激に悪化することで、
慢性膵炎の場合、症状、治療法などは急性膵炎とまったく一緒です。

慢性膵炎のきっかけが1の方々は、当然ながら急性膵炎(増悪)を経験しています。
慢性膵炎のきっかけが2の方々は、どれくらいの割合で経験されているのでしょう?

腹痛、背中への放散痛、食欲不振、発熱、嘔気・嘔吐
、などが頻度が高い症状ですが、
どの程度ひどくなったら急性増悪と呼んでいいのでしょうか?
基準値の10倍以上の膵アミラーゼやリパーゼなどの膵酵素の上昇を伴うことが普通ですが、
中には重症度とは関係ありませんし、まったく上昇しない方もないわけではありません。
血液検査で指標にするならば白血球CRPの方が良いかもしれません。
造影CTで炎症の程度・範囲を確認することが一番はやくて確実でしょうか。

急性増悪
を起こせば一部の方を除き(笑)入院となります。
2のような経過で慢性膵炎が見つかって急性増悪を経験しないまま非代償期まで、
あるいは気がついたらもう非代償期だった患者の割合はどれくらいなものでしょうか?

自覚症状のない無痛性膵炎が約15%程度存在するといわれていまから、
半数くらいの患者は急性増悪を経験せずに膵炎生活をまっとう出来るかもしれません。

日常的に頑固な痛みが続くのも耐え難い上に、急性増悪がやってくる生活の全てが停止し、
1~2週間程度はベッドの上では計画と言うものが全て白紙に戻ってしまいます。

急性増悪を再燃させないためには、いまのところ食事療法(禁酒、脂肪制限、カロリー制限)
内服薬しか手立てがありませんので、自己管理がとても重要になってきます。

話は前後しますが、慢性膵炎と診断されたら原因を見つけることになります。
原因が見つかったから治るというものではありませんが、再燃はさけられる可能性は高くなります。

例えば、胆石性なら胆石を取り除けばほぼ再燃は避けられます。十二指腸憩室などの場合も再燃を抑えることができるようです。

それでも、急性増悪というのは忘れた頃にやってくるもので、海外へ飛び立つ刹那、
空港のラウンジで冷や汗をかいてうずくまるといった話を聞いたことがあるような気がします。

私の通っている病院では急性膵炎(急性増悪)で入院する患者というのは、1000床あたり年間20人程度です。年末に顕著に増えるので、月平均すると1名程度です。
重症度でみると、軽症4:中等4:重症2くらいの割合になるらしいです。

一昔前は、3倍くらいの急性膵炎(急性増悪)による入院があったらしいのですが、時代の流れでアルコール性や暴飲暴食による入院を制限するようになったので、大幅に減ったようです。
入院基準はまずCTによる炎症の範囲と腹水の様子をみて判断することになります。
血液検査では、アミラーゼ1000、リパーゼ1000が入院を必要とするかの一つの基準になっているようです。
このあたりは、各医療機関の方針とベッドの空き具合によって大きく違ってくるものと思います。
一般的に肝臓のGOT、GPTの関係のように顕著ではありませんが、膵アミラーゼよりリパーゼの方が高い患者さんはアルコール性など生活に問題がある場合が多いようです。

[ 2008/10/15 08:42 ] 膵炎 慢性膵炎 | TB(0) | CM(3)
あれ?
久々のアップ安心いたしました。
amyちゃんは膵炎界の王子として君臨していただなくてはなりませんので、お忙しいでしょうけど、適当な期間でアップしてくださいませ。
で。

>海外へ飛び立つ刹那、空港のラウンジで冷や汗をかいてうずくまる

なんかこんな内容のメールを貰ったような気がします。
幻覚でしょうか。(笑)

そして。
入院も検査も自由意志にまかされている膵炎患者が1人いるというウワサを聞いたことがあります。
このウワサの真偽はご存じですか(・・?
[ 2008/10/19 18:33 ] [ 編集 ]
なに
今、海外?それとも海外断念?

ぬぇーぬぇー、これ、そうなの?
>膵アミラーゼよりリパーゼの方が高い患者さんはアルコール性など生活に問題がある場合が多いようです。

リパーゼだから、飲まない私の場合、アルコールというより、生活に問題か。
脂質かなぁ…。
でも、それにしても寒かった頃と比べてこれまでの季節は極楽だった。

という事は、また、これからの季節は地獄なのか…?
寒性膵炎ってありますかね、王子。
[ 2008/10/20 01:41 ] [ 編集 ]
人づてにそんな例もあると耳にしただけであります。(笑)

一般論ですから個体差はあると思います。肝臓などは数値に病原の予測ができるほど顕著に反応しますが、膵臓の場合もあるていどの傾向はあるようですよ。
[ 2008/10/20 12:20 ] [ 編集 ]
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