スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

腫瘍性膵嚢胞 2

膵臓に嚢胞(内部に液体が貯留した袋状のできもの)を作る腫瘍には、

粘液性嚢胞腫瘍漿液製嚢胞腫瘍、さらには膵管内腫瘍(粘液産生腫瘍)と呼ばれるものがあります。

粘液(ゼラチン様液体)を含んだ袋ということで粘液性嚢胞という名前が付いています。

嚢胞の中にさらさらした水様の液(漿液性)であれば漿液性嚢胞という診断になります。

また、腺腫というのは顕微鏡でみた時の診断名で一般的に良性腫瘍と考えてください。

もし、悪性であれば腺癌という診断になります。


漿液性嚢胞腫瘍

腺房細胞由来と推測されています。基本的に無症状です。

漿液性嚢胞腫瘍は、次の3つに分けられます

microcystic type
 

最も多いタイプで、割面では小嚢胞が集合し蜂巣状を示します。

macrocystic variant 

肉眼的にも確認可能な程度の比較的大きな嚢胞腔から構成されるタイプ。

solid variant

肉眼形態上で全く嚢胞の存在を認識できず、組織学的にも極めて小さな嚢胞からなるタイプ
画像診断では、しばしば充実性腫瘍との鑑別が困難です。


ほとんどが良性の腫瘍で、女性の膵尾部に好発するとされています。
粘液性嚢胞腫瘍と鑑別困難なときは縮小手術の適応となりますが、
それ以外は経過観察とするのが一般的です。

腫瘍は線維性の皮膜に覆われ、内部は小嚢胞からなるスポンジ様の腫瘍です。
数mm以下の微小嚢胞成分が多数集合しているため、
超音波像は高エコーの充実性腫瘍様で嚢胞状にはみえません。
単純CTで境界明瞭なスポンジ様の低吸収域、造影CTで嚢胞壁の増強、
超音波内視鏡(EUS)でスポンジ様が観察されます。


粘液性嚢胞腫瘍

良性、悪性ともにみられ、中年女性の膵体部~尾部に好発します。

基本的に単発性の嚢胞性腫瘍です。
比較的大きな嚢胞成分からなる単房性もしくは多房性腫瘍で、
隔壁や被膜には石灰化を高頻度で認めます。嚢胞は粘液成分からなり、
嚢胞内腔に突出する隆起や隔壁内の結節性病変をみた場合は悪性の所見を示唆します。

比較的厚い被膜を有する単房性~多房性の腫瘍で,内部には粘液が入っています。
被膜内に卵巣様間質がみられるのが特徴的です。
ほとんどすべてが女性にみられ,特に中年に多くみられます。
90%が膵体尾部に発生します。
症状はないこともありますが、腹痛や腹部のしこり、腹部膨満感が多いです。
悪性例は約40%にみられるため,発見された時点で手術の適応となります。

充実性偽乳頭腫瘍(Solid-pseudopapillary tumor)


若年女性に好発する予後のよい良性疾患で、以前はsolid and cystic tumorなどと呼ばれていました。
症状は腹痛や腹部のしこりを触れることが多いです。
一般的にはゆっくり大きくなる予後の良い腫瘍です。しかし、徐々にではあるものの大きくなることと、肝臓やリンパ節に転移することもあることから、診断がつけば腫瘍を摘出することが原則です。
この疾患は本来充実性腫瘍ですが、高頻度に腫瘍内に出血壊死をきたすため嚢胞成分を伴います。

[ 2008/08/21 15:02 ] 膵臓 すい臓癌 | TB(0) | CM(11)
充実性偽乳頭状腫瘍
はじめまして!突然でもうしわけありません。
昨年秋の健康診断で膵腫瘍を指摘された40代女性です。
今年になり大学病院の消化器センターでエコー・CT・MRI・そして入院しERCPなどの検査を受けた結果、充実性偽乳頭状腫瘍(SPT)ということで、4月に腹腔鏡で摘出手術を受けました。腫瘍が脾静脈に癒着しているということで、脾臓そのものは温存したものの脾静脈は腫瘍とともに摘出しました。
退院後の5月に外来受診したときに、「病理検査の結果があまり良くなく再発の可能性が否めないので3ヶ月ごとの検査が必要」と言われ、生命保険用の診断書には「悪性充実性偽乳頭状腫瘍」と書かれていました。悪性と診断されたからには再発や転移の可能性が高いのでしょうか?いろいろ調べてみましたが、この腫瘍自体が比較的珍しいとのことであまり情報がありません。何かわかりましたら教えていただけるとありがたいです。
[ 2009/07/05 21:16 ] [ 編集 ]
乳母さん、はじめまして。
コメントを頂いてから「充実性偽乳頭状腫瘍」について聞いてみました。
毎年200~300例の珍しいといっていい疾患で、1000床規模の大学病院でも年間一桁程度の患者数のようで、まだしっかりしたエビデンスは出ていないようです。
手持ちの書籍の中から参考になりそうなデータを拾い出してみました。
長くなってしまいましたので、「充実性偽乳頭状腫瘍」として別エントリーで記事にしましたので、参考になるかわかりませんが、一度ご覧になってくださいませ。

乳母さんの考えられていらっしゃる再発率・転移率がどの程度かわかりませんが、他の悪性腫瘍に比べると格段に低いものでした。
多くは肝臓への転移のようですが、膵臓再発の場合は進行が早いので病院も早期発見のためしばらくは3ヶ月ごとの検診と慎重になっているのだと思います。
[ 2009/07/06 02:08 ] [ 編集 ]
あり
amylase様

さっそくのご回答と詳しい記事をありがとうございました。
手術前は比較的良性の腫瘍と聞いていたのに、手術後の診断書に「悪性」と書かれていたので動揺していました。
自分でもいくつかの文献を調べたりしていましたが、この疾患のことはあまり出ていないこと、はっきりしたことが書かれていないこと(あるいは文献によって違う)などで、かえって不安になっていました。
でも、記事を読ませていただき、無事に摘出できたことも含めて、再発・転移にそんなに不安にならなくてもいいのだとわかって安心しました。
また、見ず知らずの方であるにもかかわらず、早急に調べていただいて詳しく教えていただけたことで、本当に心強く感じました。
私はまったくの無症状でしたが、摘出した腫瘍は4センチ以上ありました。気づかないうちに再発や転移することは十分に考えられますので、しっかり検査を受けていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
[ 2009/07/06 11:31 ] [ 編集 ]
Re: あり
あまりお力になれずに申し訳ありません。
ただ、これが元で転移や再発する可能性と新しく癌にかかってしまう可能性では、そんなに変わらないのではないかと思います。
良性だと思っていたのが悪性であったのは大変なショックだとお思います。
こればかりは切除後に病理検査を行うまでは100%断定できるものではありませんし、悪かったものは早めに取ってしまえたのですから、膵臓に悪いとされる習慣に気をつけて前向きに頑張ってください。
[ 2009/07/06 13:37 ] [ 編集 ]
ありがとうございました(前回のタイトルも)
amylase様

前回のタイトル、失礼しました。
なぜか「がとうございました」が消えてしまったようです。

この2日間でとても力づけられました。
このサイトに行き着いて良かったと思います。
この先は、少し小さくなった膵臓(尾部を2センチほど切除しています)と仲良くしながら、前向きに検査を受けていきたいと思います。
amylaseさんからのコメントでとても勇気づけられました。
ありがとうございました!
[ 2009/07/07 10:50 ] [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2009/09/17 14:36 ] [ 編集 ]
Re: 胃静脈瘤
不安になっていらっしゃるのに、返事が遅れていて申し訳ありません。
非常に珍しい部類の病状でらっしゃるので、あちこち聞いてみたのですが、直接の知り合いには同じ経過の人はいませんでした。
ただ、胃静脈瘤から脾静脈、膵尾部摘出術という逆の例について、コンタクトを取っていますので、ご参考にしていただけるようであれば書いてみたいと思います。
[ 2009/09/20 10:39 ] [ 編集 ]
胃静脈瘤
ありがとうございます。
膵体尾部切除の際には脾臓も合併切除されることが多いそうですね。
残せる臓器は残そうと、執刀医は苦労して脾臓を温存してくださったのですが・・・

お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。
[ 2009/09/20 15:20 ] [ 編集 ]
1週間遅れになってしまいましたが、脾静脈閉塞による胃静脈瘤についていくつかお話を聞くことが出来ました。
いずれも慢性膵炎から膵のう胞が出来、脾静脈閉塞を原因として胃静脈瘤が出来てしまったという例で、このケースが珍しい症例の中でも割合多いパターンではないかということでした。
予後もはっきりとしたデータはなく、画一的な治療も確立されていないので(胃静脈瘤については対処法は確立されており、乳母さんの受けられた方法が一般的だそうです)各臓器の総合的な評価のもとに治療方針を決定するそうです。
お一人は2回出血後、再出血の危険性が高く、脾 摘出術、胃部分切除術を施行されました。
もうお一方は胃静脈瘤に破裂の徴候はなく、三年間未治療にて、経過観察中だそうです。
破裂の徴候はないのですが、胃静脈瘤が大きくなってきた場合には脾臓摘出術ではなく、部分的脾塞栓術 (PSE) 術というものを施行される予定だそうです。
胃静脈瘤というのは、食道静脈瘤に比べれば破裂の危険性は低いようで、症状もなくそのまま経過観察で終わる例も多々有るようです。

乳母さんの場合は、膵腫瘍摘出の経過観察もありますから、定期的にチェックされることだと思いますので、突然大出血を起こしてショック状態にいたることは少ないのではないかと思います。
お聞きしました症例は非常に稀なものですから、定期的なチェックだけは怠らないようにご注意して下さい。
今のところ、コレくらいしかお力になれずに申し訳有りません。また情報が入れば追記したいと思います。
[ 2009/09/28 17:29 ] [ 編集 ]
amylase様

本当にありがとうございます。

今年になってから、検査入院、腫瘍摘出の手術のための入院、そして今回の胃静脈瘤出血での入院、自宅療養・・・
さすがにナーバスになっていましたので、amylaseさんがお知り合いの方にまで問い合わせてくださって回答をしてくださったことで、とても力づけられました。
経緯は少し異なっていても、膵臓の疾患による脾静脈への影響で胃静脈瘤を経験された方が他にもいらっしゃることを知り、大げさかもしれませんが、孤独感が軽減されたような感じがします。
比較的稀だと言われる腫瘍の摘出の後に、さらに珍しい経緯をたどってしまったので、ずっと「ひとりぼっち」な感じがしていました。

今回の胃静脈瘤出血に関しては、私自身はもちろんのこと、主治医までが驚くような出来事でした。
貧血の原因はストレスによる十二指腸潰瘍くらいしか想像できなかったですから。
膵腫瘍の術後の経過観察が3カ月毎(その第1回目で発覚!)でしたが、今回のことで、月1回フォローされることになりました。
今後、胃静脈瘤がどうなるのか、動脈塞栓術を受けた脾臓がどうなるのか(カテーテルから1か月経っても鈍痛があり、ロキソニン服用中です)、そしてSPTの再発がないかをしっかりと診ていただくようにします。

ご自身のご病気を抱えながら、こんなにもご親切に調べてくださって、本当に感謝しています。
教えてくださった方にもよろしくお伝えくださいね。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
[ 2009/09/28 22:40 ] [ 編集 ]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
[ 2011/02/04 01:11 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://amylase.blog121.fc2.com/tb.php/471-060c8c2a




最近の記事+コメント
BBS

Twitter Updates

    follow me on Twitter
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。