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腫瘍マーカー 2

TMの値から癌がある確率は?

結構気になるところです。もっとも、患者が気にする前に医師の方であやしいと思ったら次の検査を勧められるので、値が少々高くても何も言われない場合はあまり気にする事はないと思います。

国立がんセンターの調べによりますと


血清中腫瘍マーカーレベルと癌の確率

マーカー カットオフ以下カットオフの2倍カットオフの4倍カットオフの20倍20倍以上
CEA<1%3%20%80%100%
CA19-9<1%5%30%90%95%
AFP<1%7%20%55%90%
CA125<1% 10% 30%80%90%
NCC-ST439<1% 20% 70% 90%100%


となっています。

TMでわかる癌の性質や状態

癌の組織型

 例外は多いが、TMは組織型推定の参考になります。
一般に、CEA・CA19-9が高値の場合、腺癌の可能性が大きいです。また、SCCが高値だと、扁平上皮癌の可能性が高くなります(ただしSCCは、扁平上皮癌の中でも子宮頚癌等ではよく上昇するが、食道癌では進行癌でも陽性率が低いです)。
 また、肝癌でAFP・PIVKA-Ⅱが高ければ肝細胞癌(HCC)の可能性が高くなります(ただし転移癌でもAFP・PIVKA-Ⅱ高値はあり得ます)。CEA・CA19-9が高い場合は、胆管癌や転移性肝癌の可能性が高いです。
なお、一般に、高分化癌は原発組織の特徴をとどめて臓器特異的な物質をよく産生するが、低分化癌では臓器特異物質をあまり作らないという傾向があります。

癌の悪性度

 CEAやCA19-9は、それ自体に癌の転移を促進する等の有害作用があるとされており、膵癌等で、同一ステージの癌でもCEAやCA19-9値が高いほど予後が悪いことがしめされています。
 また、経時的測定でTMの上昇が速い例では癌自体の増殖速度も速いと考えられ、予後不良が示唆されます。

癌の進行度

 TMの値が高い癌は一般に進行度が高いです。早期癌のように見えてもCEA等が上昇していたら、潜在性の転移がある進行癌を疑うべきです。
 ただし、進行癌でもTMが上昇しない例がよくあるので、TMが上がってないから早期癌ということはできません。

CA125と癌の漿膜浸潤

CA125は漿膜刺激のマーカーであり、胃癌、大腸癌、膵癌などCA125非産生癌での上昇は漿膜への浸潤・播種を示差します。

 手術により癌が完全に除去されたら、原則的にTMは個人の基礎値まで低下します。半減期を考慮し(CEA・AFPは半減期数日)、術後1ヶ月経過してもTMが低下しきってなかったら、何か良性の病態による偽陽性として説明できない限り、腫瘍の残存を疑わねばなりません。
 なお、化学療法や放射線療法が奏効した場合は、壊死をおこした腫瘍細胞からTMが放出されて、一過性にTMが上昇することがあります。化学療法・放射線療法を併用した時の効果判定には、最低8週間おいた方がよいのです。

術後の経過観察にはTMがよく使われます。

再発の発見

術後再発の早期発見はTMのもっとも有効な用途であり、通常、画像診断で再発が発見される何ヶ月か前にTMの上昇が見られます。

再発に対する化学療法等の効果判定

再発時の予後の予測
 TMの増加速度は腫瘍の増大速度を反映し、TM増加が速いほど予後が悪いと考えられます。

さて、膵臓癌の指標でよく使われるCA19-9については、前回の血液検査の項目でやりましたので、CEAについて記します。

CEAとは?

 発見の経緯から癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen)と呼ばれているが、実際には成人の消化管・胆管・気管支などの粘膜上皮や肺胞上皮で産生されています。 本来、管腔内に分泌される物質なので、組織構築が比較的維持されている早期癌では上昇せず、組織構築が破壊され、浸潤した癌細胞から血中にCEAが流れ込むようになると上昇してきます。したがって、スクリーニングではなく癌治療のモニターに使用するのが適切です。
 TMとしての臓器特異性は低く、種々の癌で上昇します(全癌の7割といわれる)が、転移性肝癌、肺癌、消化器癌で比較的陽性率が高いです。 癌の遠隔転移の成立には、CEAが重要な役割を果たしていると考えられています。

 CEAは、感度・特異性とも癌のスクリーニングには不十分な検査であり、ドックでひっかかるような異常は、特にカットオフ値の倍ぐらいまでなら、ほとんどが偽陽性と思われます。

喫煙者・高齢者

喫煙者では、喫煙量・期間に相関してCEAがあきらかに上昇します。禁煙後、1ヶ月で明らかな低下が見られ、3ヶ月で非喫煙者に近づくことで確認可能です。また、高齢者もCEAがやや高めになる傾向があります。

良性疾患による非特異的上昇

呼吸器感染症、各種腸炎、慢性肝炎、慢性膵炎、胃潰瘍、胆石、糖尿病、腎不全、甲状腺機能低下症など、多様な病態で、通常、カットオフ値の倍程度までの上昇がみられ、治療可能なものでは治療により低下します。

隠れた進行癌

どこまで追求するかはケースバイケースですが、消化器・呼吸器・乳腺等のスクリーニング、他のTMの測定などが考慮されます。

 上記のチェックによっても原因不明の場合は、経時的に測定していき、上昇傾向がある場合に再度、精密検査を行うことがすすめられます。
 なお、CEAはキット差が大きい検査であり、他施設の検査結果との比較は困難です。同じ施設で継続的に行うことに意義があります。

[ 2008/06/24 09:18 ] 膵炎 治療・療養 | TB(0) | CM(9)
へぇ~
慢性膵炎でもCEAがあがることあるんだφ(..)
逆に陰性でも癌があることもあるのね。
これは膠原病の抗核抗体と似てる感じ。
陽性だからといって病態があるとは限らないし、逆に陰性でも発病していることはある、と。
勝手にCEAやCA19-9を調べられてるけど、何も言われたことはないので安心しておきます(^^)
[ 2008/06/24 11:34 ] [ 編集 ]
そもそも腫瘍マーカーに反応しない人が一定数いますからこれだけで決めるのは難しいですね。
あくまで、一つの指針なのですが、周りのがん患者の方々を見ていると何万単位で上下していますので、CEAやCA19-9が数十単位でオーバーしていても気にしなくてもよいのかもしれませんね。
[ 2008/06/24 13:17 ] [ 編集 ]
私もCA19-9は百単位以上でなければ気にしなくていいって言われた。
それ以下は膵炎の状況とかでも上がったり下がったりするって。
私も気にしすぎてもいけないなーと思って気にしないようにしています。
変に気にする方が体によくないしねー。それで体壊したら意味ないし。
[ 2008/06/24 18:26 ] [ 編集 ]
すごく興味のある記事なのに、難しくて解読するのに時間を要しました(汗)
TMってナニ??
カットオフってナニナニ??
と、いきなり題名からひっかかりました(苦笑)
TMは解決しましたが、カットオフはいまいちわからず…
基準値とは違うようですけど…
しつもーん!
私、CA19-9が高いんですけど、それのカットオフ値教えて下さい。基準値は37U/ml以下です。

それから、
>CEAやCA19-9は、それ自体に癌の転移を促進する等の有害作用があるとされており、

悪性の場合はってコトですよね?
慢性膵炎で、炎症で高い(おそらく)場合は有害作用はない…ですよね?
答えづらいこと聞いてすみません…
検索してもわからないし、でも気になるしで(汗)
[ 2008/06/24 19:06 ] [ 編集 ]
かなり 意味解らんチン(汗)
勉強不足だ~…
[ 2008/06/25 01:01 ] [ 編集 ]
チエコさんは勉強してください。ぞのうち眠気が襲ってくるかもしれませんよ。(笑)

じゅん三郎さん、基準値とカットオフの数値は違ったり、一緒であったりまちまちです。基準値をオーバーしたり、下回っていても医師が大丈夫というのは、カットオフの数値と比べて問題ないと判断していることが多いようです。
それでは、カットオフとはというと、基準範囲を基本とし、これに各検査項目の特性を考慮したうえで正常とみなす範囲との考え方が一般的です。
基準値というのは男女年齢に関係なく設置されているのが普通ですが、同じ数値であっても、20歳の数値と80歳の数値が持つ意味は変わってきますし、男女差なども同じ基準値に収まると考えるほうが無理がありますよね。
人間ドックの結果表などはこの男女差や年齢差、既往歴などを考慮した数字が基準値の代りにカットオフとして表されています。

ですから、じゅん三郎さんには固有のカットオフ値があってこれがいくつかは私にはわかりません。女性の場合は男性よりも高めに設定してある事が多いと聞きます。
また、以前に記事にしましたが、CA19-9は膵・胆道の閉塞を伴う良性疾患で偽陽性があり、カットオフ値の数十倍レベルの著明な上昇が見られます。また、良性の慢性呼吸器疾患でもときに著高値が見られます。
 その他、慢性肝炎・肝硬変、糖尿病、甲状腺機能低下症でも軽度上昇することがありますので、もともと慢性膵炎をお持ちで女性で、経産婦のじゅん三郎さんの場合は普通のひとよりカットオフの値が高く設定されているのが普通だと思います。
であれば、3桁くらいまでは、あるいは他にも臨床所見が見られない限りは緊急性があると医師が判断しないことが多いと思います。
逆にカットオフの値が基準値より低く、検査数値は基準値内でも次の検査を医師が求める場合もあります。例えば、糖尿病のスクリーニングでは、お年寄りの場合基準値内にカットオフ値が設定されているので、基準値内でも次の検査に進むことが多いです。

>悪性の場合はってコトですよね?

はい、そうです。
[ 2008/06/25 02:58 ] [ 編集 ]
補足です
じゅん三郎さんの場合は分かりませんが、慢性膵炎・普通年齢・普通体・喫煙者・近親者にすい臓病無しの私で大体カットオフ値50くらいですから、基準値の37U/mlを上回っていてもそう問題はないようです。
倍の100になったらEUSで見てみようかというくらい、4倍の200になれば膵検診、20倍の1,000を超えれば非常にあやしく膵癌の可能性を大きく持っての検査・治療になります。
[ 2008/06/25 06:43 ] [ 編集 ]
なるほどー
とても詳しい解説、ありがとうございました。
カットオフ値、よーくわかりました。
amylaseさんのカットオフ値が基準を上回る50で、
しかもタバコは吸いませんが、女性の方が高めと聞いて
安心しました^^

EUSでみてみようか…ピクッ。
もう一つ質問がありました。が、、、
掲示板で相談させてくださいませ^^;
[ 2008/06/25 14:57 ] [ 編集 ]
CEA、CA-199ともチョイ高です(^-^)☆
amylaseさま☆

最初の急性時、
CA-199が数百、という単位になったのですが、
その後 落ち着いてからは
膵炎としては非代償期に入っているはずにもかかわらず、
わたしの病院のカットオフ値の37より少し高い、
40~70位の間を行ったり来たりしています☆
ERCP後は いつもではないが はね上がることがあり、
80近くになったこともありますが、
現在は40です☆
これでも、カットオフ値より 高いことに変わりはなく、
まるで 天気図の等圧線のように
低くなったり高くなったりという振幅を繰り返しています☆
CEA は、記事のとおり ねこみみは喫煙がありますため、
基準値より つねにブラス1~1・5くらい高めです☆
やめなくては・・・、
とは 思うのですが・・(^^;)

ねこみみ☆


[ 2008/06/26 10:03 ] [ 編集 ]
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