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膵の生化学検査 2

膵酵素値が基準範囲内の場合、膵炎は否定できるのか?

肝疾患とは異なり、膵酵素が上昇してないからといって膵炎がないとはいえません。理由は不明ですが、膵酵素があまり上昇しない重症急性膵炎も存在します。
 また、アミラーゼについては、急性膵炎発症当初は正常上限の4、6倍に達するが、重症度とは必ずしも関係なく3、4日内に低下してしまう場合が多いです。急性膵炎発症から採血までに何日か経過していたら高値を捉えられないことがありえます。
 さらに、慢性膵炎では、急性増悪の時期以外は膵酵素値は上昇していないのが普通であり、膵の荒廃が進行すると、急性増悪期も基準範囲上限を越えないようになってきます。

膵酵素値の高さと膵炎の重症度

膵酵素値と膵炎の重症度・経過は並行しありません。
 急性膵炎の大部分は保存的治療で治癒するが、多臓器不全から死に至る例も少なくなく、重症度の判定が大きな問題です。
 急性膵炎の重症度判定基準はいくつかありますが、膵酵素は通常使用されず、炎症・壊死、脱水、多臓器不全のマーカーが用いられます。酵素検査としては、組織の壊死を反映するLDHやGOTが重視されています。

膵酵素の値と膵癌

膵癌の診断にはあまり役に立たありません。
 確かに膵癌で膵酵素の上昇を認めることはあります。主膵管が腫瘍により閉塞し尾側の膵管の内圧が上昇して膵酵素が血中に漏出するためです。これを生化学的に膵炎等と区別する事はできません。また、進行した膵癌では、腫瘍の尾側の膵が萎縮してしまったり膵の大部分が腫瘍におきかわって、逆に低値をとることも珍しくありません。

健康そうなのにアミラーゼが高い人

健康人でも原因不明のアミラーゼ高値(基準範囲上限の2倍前後)はよく見られます。これは、唾液腺型のアミラーゼの増加によります。特に病的意義はないのですが、たまたま腹部症状があると膵炎と誤診されて不必要な検査や治療を受ける事が少なくないので注意しなければなりません。

腹痛があってアミラーゼが上昇していると膵炎?

膵炎を強く疑わなくてはなりませんが、膵炎と頭から決めてかかってはいけません。下記のチェックが必要です。

アミラーゼの上昇が膵起原か?

アミラーゼには膵型と唾液腺型の二種類があります。健常人では膵型が唾液腺型と同量かわずかに低いぐらいの比率です。アミラーゼアイソザイム検査を行って膵型アミラーゼが増加していなければ、膵炎は否定的です。
 なお、最近は膵型アミラーゼは自動分析装置で迅速測定可能です。膵型アミラーゼが測定できない場合は、リパーゼなど他の膵酵素が上昇しているかどうかをチェックするとよいのです。

他の膵酵素上昇を来す疾患は否定できるか?

アミラーゼをはじめとする膵酵素は、潰瘍の穿孔腸閉塞解離性大動脈瘤胆道疾患虫垂炎外妊の破裂など、各種の急性腹症で上昇します。(膵の非特異的刺激、腸液中の膵酵素の血中移行などが原因と考えられています。)
 生化学検査のみでこれらを鑑別する事は不可能であり、アミラーゼ値にこだわって緊急手術のタイミングを失してはなりません。

画像診断上、膵炎を示唆する所見があるか?

CT・エコーで膵の浮腫・壊死・滲出液が描出されれば急性膵炎と診断できます。また、膵管の拡張、膵の石灰化・萎縮は慢性膵炎を示唆します。ただし軽い膵炎では画像上異常が指摘できない場合も多いです。

なお、かつては血液・尿のアミラーゼとクレアチニンを測定してクリアランス比を求めると急性膵炎の診断に有用といわれたが、感度・特異性とも低く、最近は廃れています。

ERCP後のアミラーゼ上昇

ほとんどの場合は、造影剤が膵菅に圧入されたことにより膵酵素が逸脱しているだけで、特に心配する必要はありません。ただし、まれにERCP後に急性膵炎が起きることがあり、検査後には腹痛等が出現しないか注意深く観察しなければなりません。

手術後のアミラーゼ上昇

唾液腺炎

気管内挿菅・口腔乾燥に関連して、手術後に唾液腺炎が起きることがときどきあります。この場合、膵には特に問題ありません。

膵の非特異的刺激

腹腔内の操作で膵に刺激が及ぶと、一過性に膵酵素が上昇することがあります。

術後膵炎

原因は不明ですが、手術後に急性膵炎がおきることがあり、術後膵炎と呼ばれます。膵臓周辺に侵襲が及ぶ手術に多いが、心肺バイパスなどでも発症が見られます。術後膵炎は死亡率が高く、診断も遅れがちで注意を要します。

膵炎を患っているものからすれば、ひつようなFAQはこのあたりでカバーされていると思います。

ずいぶん前の臨床学から比べると解明されて来ましたが、すい臓はまだまだ分からないところの多い臓器です。一部のアミラーゼが高いと膵炎、あるいは高くない膵炎もある。どちらも正解です。が、片方だけを用いて誤診、見落とし、あるいは算術をしてしまうところも少なくなって来ましたが、存在することも事実です。

[ 2008/06/06 11:21 ] 膵炎 治療・療養 | TB(0) | CM(5)
膵アミラーゼ
うちの病院、いまだに外注です
くぅ~(*_*)
機械でできるなら早く買ってくれいっ
膵炎患者の数が少ないからだろうなぁ・・・
[ 2008/06/06 14:14 ] [ 編集 ]
そんなに高いものじゃないらしいので、需要がすくないんでしょうね。
リパーゼがあるから、買うほどのこともないと言えば、そうなんですよね。
[ 2008/06/06 23:39 ] [ 編集 ]
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[ 2009/03/02 13:08 ] [ 編集 ]
Re: どんな検査が必要でしょうか?
人間ドックでの結果でその数値でしたら再検が出ていると思います。

まず、アルコール性であった場合は、禁酒によって数値は下がることが多いです。特に、rーGTPという肝臓の状態をあらわす数値については、3~6ヶ月程度で正常値に戻ることが多いです。
逆に戻らなければ、脂肪肝や肝硬変の前兆ととって良いかもしれませんね。

検査については書かれている通りでよろしいかと思います。
リパーゼ、トリプシン、エラスターゼ等の膵酵素も上昇していれば膵臓に異常が出ているのでしょう。
これらに異常がみられなければ唾液腺型、あるいはマクロアミラーゼ症の疑い、稀ですが生産性腫瘍の可能性を疑うことになります。

1.2.ともクリアされても安心とは言えないと思います。
GOTやGATに異常がなく、rーGTPのみそれだけ高いということは、肝臓疾患の予備軍に入っているか、これから膵臓、あるいは肝臓に異常が出てくる可能性が高いのではと思います。

一度、禁酒してみてから検査を受けて現在の状況と比較すれば一番わかりやすいと思います。
ご主人の段階で、アルコールが原因でしたら、まだまだ引き返せる段階ですので、ぜひとも断酒期間を取ってみて再検査をされてることをお勧めします。

(といっても、ドックの再検指示に禁酒と書いてあるのではと思いますが)
[ 2009/03/02 13:28 ] [ 編集 ]
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[ 2011/12/08 09:59 ] [ 編集 ]
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