膵炎 明日はどっちだ

ガン病棟のピーターラビット その後 3 

生前は毒舌でならした中島梓(栗本薫)さんでしたが、「ガン病棟のピーターラビット」でも健在です。

最初から最後まで「どこかに行ってはビールを飲む」話しか書かない男性作家がいます。べつだん何がどうというわけじゃないんだけど、1冊読み終わったあとになんというかこう、実ーに索漠とした気分が残り「うう、なんたる時間の無駄」と思ってしまう女性作家がいます。それでもまだそれはマシなほうで、なかには読んでるうちにムカムカムカムカしてきて途中で本を放り投げてしまうエッセイなんてのもあったりします。


誰の事だかわかるように書いてあるのは病気のせいではなくて、いつもこんな感じでありました。(笑)

中島梓としては、「小説道場」で、栗本薫としては「コミュニケーション不全症候群」として数多くの腐女子を生み出し、「御大」として名を馳せられました。たぶん。

笠井潔氏が追悼文、「新世代とらえた先駆的な視線 栗本薫さんを悼む」を毎日新聞に書かれていましたが、まさに彼女も時代の先端を駆け抜けて行った一人であったのは間違いないと思います。

ランディ・パウシュ教授も最後の授業の後、WEB上でフォローされていました。
中島梓(栗本薫)さんの場合は、ランディ・パウシュ教授ほど詳細な治療経過ではありませんでしたが、ご主人の今岡さんも物書きを生業としてらっしゃるので大病から無事に復帰されれば、纏めて書籍として出されるかもしれません。

「書けば書くほどだらだらと長くなるばかりで意味が通らなくなる」、「誤変換を『原文ママ』と通した挙げ句、校正者がさじを投げた」などの風評を纏い、
ニフティで、公式サイトで、2ちゃんでと炎上を続けた彼女も膵臓癌には勝てないことを悟っていたような発言や文章が目立ちました。

グイン・サーガシリーズは『豹頭王の花嫁』が書かれることなく終わってしまうのか?
あるいはプロットなどは作成済みで数年後には出るのか?
はたまたゴルゴの最終回のように書きあがっているのか?

ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)
(2008/08)
中島 梓

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[ 2009/06/11 16:56 ] 膵臓 すい臓癌 | TB(0) | CM(0)

ガン病棟のピーターラビット その後 2 

2008年7月

現在はちょうど抗ガン剤服用の「休薬期間」に入っているので、やや元気です。どうしても4週間服薬して2週間休むという、「4投2休」というのだそうです が、その4週間目くらいに入ってくると薬の毒がたまってきて、もう肝臓も処理しきれなくなるらしく、どんどんだるくなり、食欲がなくなってきます。それで も私はまったく吐き気がないだけでも、相当に恵まれているらしいのですが………

 それで投薬期間の最後のころになるともう、果物とキュウ リくらいしか食べられなくなってきます。もうなーんにも食べたくない、という感じです。甘いものとかだましだましなら入るのですがね、お米のご飯だのが特 に入りません。それで薬が終わって、1週間くらいたってくると、ほんとに現金にお腹が減ってくるのですね(笑)ちゃんとご飯が食べたいと思うようになる。 ほんと健康って大事だなあ、とつくづく思います。

 いまはちょうど休薬期間のラストのところなのでそれでも一番元気がいいはずなんです が、また木曜からは薬がはじまってしまうのでどうなるかな。でも、先日1ヶ月ぶりのCTスキャンをとりまして、腫瘍マーカーもとった結果は「横這い状態だ から、かなりいいほう」ということで、結局2つの癌はそれぞれ1ミリづつ大きくなっているだけで、薬がきいていなければとっくに倍倍ゲームになってるだろ うということですから、まあ薬のきいている状態なわけですね。で、まあこのまんまの程度の進行状態でいけたら、なんとか4,5年もたせるあいだにさらにい い薬が開発される可能性が非常に高いので、「5年もったら勝ちですよ」と以前から云われておりますので、まずはまた1ヶ月一応無事だったかな、という感じ です。でもそのあいだにあまり無茶をしては元も故子もなくなっては困りますね。やっときょうから多少のんびりできる期間に入って、今週はひどく疲れるよう な用事は基本的にないことになっていますから、今週来週で充分に体力を取り戻して薬の3クールめにそなえたいと思います。

でもとうとう横 向きに寝られるようになったし、「90%うつぶせ」もちょっとだけ出来るようになったし、「100%うつぶせ」も瞬間芸なら出来るようになったし(笑)や はり相当に回復してきてはいると思います。そうかあと6日で「手術からまる7ヶ月」になるんですね。もう、7ヶ月もたっちゃったんですね、あの12月の日 から。そう思うとびっくりします。

久々に築地の国立ガンセンターの検診があったのですが、まあかなり待たされて朦朧となってしまった、っ てのは別として、「まあまあいいんじゃないですか」という診察結果で、「抗ガン剤が効いているようだから、そのまま続ければいいんじゃないかな」というこ とでまあまあみたいですね。ラジオ波での治療は「絶対やめたほうがいい」とはっきりガンセンターの先生に断言されたので、これは引っ込められるでしょう。

2008年8月

いま一番気になる肝臓の数値がかなり正常化して、GOT、GPTともどもほぼ正常域に入ってきたし、白血球も5400あるし、まあよろしいんじゃないです か、という感じなのですが………奥付上では確か今日、ポプラ文庫から「ガン病棟のピーターラビット」という、闘病記というか、この病気を発病してから退院 するまでくらいのエッセイが発売されます。つらつら眺めてると「ああ、もうそんなにたったんだ」と思うことしきり。また、「そうだなあ、あのころは辛かっ たなあ」と思い出したりしますねえ。それを思うとほんとに元気になったものだし、けさも朝ご飯食べたら気分悪くなって1時間ほど寝込んでしまいましたが、 そのくらいですんでる、ってことそのものが、まあすい臓癌なんですからねえ、とっくに死亡広告が出ていてもおかしくなかったかな、って考えると、ほんとに ありがたいことです。

2008年9月

今回の投薬期間(いまが真っ最中なのですが)は、かなりこたえているようで、ほんとに気力が落ちてしまっています。気力、というのは結局「気の力」である わけで、やっぱりそれが衰えている、ということは、体力だけじゃあなくて、精神的にも気の流れが悪いんでしょうねえ。まあそれについては夏ばてのせいが多 々あると思うので、秋立ってきて、もっと秋が深まってくるともうちょっとは元気になってくれるんじゃないかと期待してるのですが……

長引 く病気っていうのは結局この「精神力との戦い」になっちゃうんだろうな、とあらためて思います。背中が痛かったり寝られなくて苦しんでる夜が続くと、「あ あもう、こんなに辛いんなら、いっそ死んでしまったほうがいいんじゃないか」って思ったりしてしまうんですよね。自分の副作用は、ひとさまに比べれば、ま だずいぶんとかわいいほうなんだ、ラクなんだ、こんなの、本当の末期ガンに比べたらなんでもないんだ、ということはわかりつつですねえ。

  やっぱりなんというか本当に人間、健康第一ですね。健康な人々を見ると、「ああ、きっと、自分が健康であるというありがたみ、どこも痛くないのが当り前で あることのありがたさはわかってないだろうなあ」って思ってしまいます。でも自分も病気になる前はわからなかったんですねえ。

 それでもとにかく、なんとかかんとかやってますが、どこかがずっと痛かったり苦しかったりだるかったりするときの最大の敵はやはり「無気力」であります。

ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)
(2008/08)
中島 梓

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[ 2009/06/11 16:22 ] 膵臓 すい臓癌 | TB(0) | CM(0)
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